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災害時の地盤破壊など① 石積み擁壁の破壊

造成地で山を削り取る場合などは、斜面に石積み擁壁(間知擁壁とも呼ばれています)を施工することがあります。このタイプの擁壁は、斜面に石ブロックを積み上げていくだけですので、外力に対する抵抗性能が、鉄筋コンクリート製の擁壁(L字あるいは逆T字擁壁など)に比べて低いといえます。

豪雨の際に、擁壁からの排水が悪いと、擁壁の裏面に地下水が溜まり、この重さで擁壁が崩壊することがあります。このため、石積み擁壁の排水孔は常に状態を把握し、目詰まりがある場合は清掃し排水性を確保する必要があります。

また、地震の際には地盤の横方向に動かそうとする力が働きます。水平地盤の場合、地震動によって地盤が破壊するケースはまれですが、斜面のように高低差がある場合(物体は高いところから低い所に移動しようとする性質を持っているので)斜面は下方へ移動しようとします。この時、石積み擁壁は、擁壁の裏側から大きな力で押されることになります。石積み擁壁は、このような力に耐えることが出来ません。このため擁壁上部の宅地は大きな被害をうけることになります。

兵庫県南部地震や新潟県中越地震でも、これらの擁壁の破壊が報告されています。山を切り開いた造成地では、非常に規模の大きな石積み擁壁を見かけることがあります。このような擁壁は複数の宅地にまたがる場合が多く、補償費用の分担率など様々な問題が生じています。